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歯科相談Q&A

Q
日本のメーカーの駐在員としてオランダに在住して5年になります。
3週間程前に上の前歯が折れてしまい、救う方法がないと言われ、抜歯となりました。応急措置として入れ歯を制作してくれましたが、こちらの歯科医によると恒久措置はブリッジにするか、インプラントにするしかないとのことで、抜歯後の歯肉が落ち着く6週間位の間にどちらにするか考えるように言われました。
ブリッジの場合はその歯科医が自分で治療し、費用は2500ギルダー程度(約15円)。インプラントの場合は専門医が治療し、費用は4000ギルダー(約24万円)。オランダではインプラントの費用は国中で政府が決めた統一料金だそうです。

(1)将来的にどちらが良いか迷っています。

海外駐在中は治療の内容により歯科治療費の最低でも50%、通常は87.5%を、会社の歯科保険+会社補助が負担してくれるので、費用や、治療期間のことより、まず第一に自分のQualityofLifeにとってどちらが良いのかで選択したいと思っています。子供の頃からの不注意の結果、ほとんどの歯に治療がされており、さし歯や詰め物が多く、歯の健康には自信がありません。歯のかみ合わせも悪いと言われました。

大人になってからはカナダやアメリカの歯科医のご指導でデンタルフロスを使ったり、今はオランダの歯科医の勧めでブラウンの電動ブラシを使い、4ヶ月に一度程歯科衛生士にも通っています。これから先10年〜20年後に他の歯も更に悪くなった時、1本インプラントをしていると、他の歯もどんどんインプラントをする事になるのか(日本に帰国後は全額自己負担)、また万一総入れ歯になるような時に、インプラントをした事が邪魔にならないか等心配です。Q&Aの中に数本のインプラントで入れ歯を固定する方法が出ていましたが、義母の知り合いで総入れ歯にするためインプラントを抜いた人がいると聞きました。

(2)前後の歯も治療暦のある歯です。

抜歯した前の歯(一番前)はさし歯です。この歯は20歳台の頃に歯根のあたりの歯茎がはれて痛んだ時に、昔日本でしてもらった治療がよくないといわれ(ルートカナルをきちんとしていなかった)、当時の赴任先であるカナダの歯科医の勧めで、口腔外科で歯茎を切開して歯根の先を処置する手術(確かシーリングと言ってました。)を受けた事があります。現在のオランダの歯科医によると、そのさし歯をブリッジにやり直すとしたら、その後十分に負荷に耐えられるか100%の自信が無い、との事で、X線の写真を別の歯科医に見せて意見を聞く、と言っていました。また、抜歯した後ろの歯も昔日本で神経を抜いた後、どこか別の所でルートカナルの治療を受けています。

(3)帰国後のアフターケアが心配です。
駐在期間に特に期限はなく、上司との相談でも「特に帰国の希望はないよね」程度の話しかありませんが、後1〜2年で帰国する可能性が高いと思います。その後は、インプラント治療を受けた歯科医でなくても、日本で快く(もちろん有償で)アフターケアーを見てもらえるものでしょうか。また、その為にこちらの専門医から聞いておく必要がある治療に関する情報はあるでしょうか。例えば、同じインプラント・メーカーを使っている歯科医でないと十分にケア出来ないというような事はあるのでしょうか。

アドバイスをいただけると幸甚です。

44才 男性

A
現在の費用は心配無く、QOLで治療を選びたいという状況はやや理想的です。
長期的にも配慮されている様なので、それらを踏まえて検討すれば、
一番大切な事はなぜ前歯が折れたかの原因を突き止めることでしょう。

事情がお話だけでははっきりしないので、なんとも言えませんが、
噛み合せや古くからの多くの治療やその繰り返しは無関係ではなさそうです。

将来のいろいろな可能性と危険やその対策を盛り込んだ、
長期的な計画を立てて頂いてはどうでしょうか。
将来の治療に整合性を持たせたインプラントも可能です。

定期的な予防医療(ケア)も欠かせません。
インプラントのアフターケアには詳細な治療データがあったほうが良いでしょう。
インプラントの種類によっては、全くなにもできないこともあります。
良く御相談を重ねられる事を勧めます。

このメールにお返事を頂きました。
ご丁寧にアドバイスを下さり、誠にありがとうございました。

折れた前歯は、かなり若い頃に神経を抜いており、歯の中の色も黒ずんでいたため、
去年色を白くするための処置を受けました。
弱くなっているので、そろそろさし歯にした方が良いかもしれない、とも言われていました。1ヶ月ほど前に食事中にぐらっときて、その時点で折れたようです。痛くて噛む事ができず、歯の途中が割けたようにぐらぐらしたので歯科医に行ったところ、折れているのが分かりました。歯茎にくっついていて取れなかったそうです。

その後、抜歯してくれた歯科医から電話があり、折れた歯の前の差し歯のレントゲン写真を他の歯科医とも検討した結果、負荷に耐えられるという100%の自信が持てないので、インプラントで検討したらどうか、との助言がありました。
とりあえず、インプラントの専門家に予約を取って見てもらった上で相談する事にしました。

先生のホームページは、インプラントについて詳しく説明しており、また相談コーナーではニュートラルな視点で患者さんの立場でのアドバイスを心がけている、従って信頼できる情報、という印象をもちました。外国、特に非英語圏に住んでいて、このような情報、アドバイスは大変助かりました。参考にさせて頂きます。

重ねてお礼申し上げます。

6-2Q
上記のメールでお伝えしたように、こちら(オランダ)のインプランテーションの専門医に相談する事になりましたが、さっそく今日会って相談をいたしました。
ImplantologieAmsterdamというインプランテーションを専門に行うクリニックで、ブローネマルク、ITI、3-Iなどを利用しているそうです。私にはSteri-ossReplaceというシステムを勧められました。ブローネマルクが買収して、ブローネマルクの一部になっているシステムという説明でした。

相良先生にお尋ねしたいのですが、このSteri-ossReplaceというシステムは日本でもメンテナンスを受けられるでしょうか?
こちらの専門医は、新しいシステムだけれど日本でも使われていると、話していました。
将来、オランダから東京に帰任しますが、ブローネマルクの一種と聞きましたので、
相良先生の医院でメンテナンスが可能なシステムでしょうか?

私の前歯はまだ抜歯して2週間ですが、今日専門医が診察したところ歯茎の膨らみが少ないため、恐らく炎症を起こしていたらしく、骨が少しだけ溶けている、そのため、手術の際に骨を削ったら、その削ったものを利用して、骨を盛り上げる(?)措置をするとの事です。抜歯してそれほど時間が経っていない、また、抜歯後の穴も大きい、そこであまり削れない場合には、人工骨を使用する、との事です。
membraneと言ってましたので、膜の様なものでしょうか。β-tri-calciumphosfate(cerasorb)とかHydroxyl-apatiteとか言葉を聞いてメモって来たのですが、帰ってきたらもう何だったか忘れました。

レントゲンを撮ったところ、あごの骨は問題無く、インプラントできるとのことです。ただ、ブローネマルクトより定着が早く表面がしっかりしている(?)ので、前述のような私の場合にはSteri-ossReplaceを勧めるとの事でした。但し、希には手術で開けてみてから、どれを入れるかを変更する事もある、との事でした。

日本でのSteri-ossReplaceというシステムのメンテナンスについて、ご教示いただけると幸いです。

以上

6-2A
。。。Steri-ossReplaceというシステム。。。

日本でステリオス社は、以前よりの代理店契約の関係で、
合併後の現在もブローネマルクとは別々に売られていますが、
多分可能でしょう。

これは新しいシステムです。
表面にハイドロキシ・アパタイトを付けてあり、
骨の状況が余り良くない時に非常に有利です。

主流インプラントの将来は現在の純チタンから、ハイドロキシ・アパタイトの表面へと、
移っていくと思われます。

以前からも、この材料は多くのメーカーから発売されていましたが、
その製法が未完成な為に、困った合併症を起こす場合があり、敬遠されていました。

ブローネマルクを扱っているノーベル・バイオケア社は、
ステリオスのハイドロキシ・アパタイト・コート・インプラントを目標に
併合したのではないかともいわれています。

ハイドロキシ・アパタイトを用いたインプラント製法では、
従来のプラズマ・コート法ではなく、再結晶化アパタイト・コート・インプラントが、
有望とみられており、あるメーカーでは以前より一部商品化しておりましたが、
近々商品構成を整える模様で、当院でもそうなってから検討しようと思っております。

。。。membrane。。。

この「膜」は、人工骨等を包み込んだり、固定したり、
新生骨を導き出したりするために使われます。

。。。β-tri-calciumphosphate(Cerasorb)とかHydroxy-apatite。。。

人工骨の成分の説明を受けたのでしょう。

このメールにお返事を頂きました。
ご多忙中にもかかわらず、丁寧にご回答下さり誠にありがとうございました。

説明を伺い、安心いたしました。

帰国がいつになるか分かりませんが、その時には是非よろしくお願い申し上げます。

重ねてお礼申し上げます。