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歯周病で傷めた「歯根膜」を再生〈2003.6.16掲載〉
日本経済新聞 2003年6月16日朝刊より

女子医大・医科歯科大 ラット使い成功

 東京女子医科大学と東京医科歯科大学の研究グループは、ラットを使った動物実験で、歯周病によって破壊された膜組織を再生することに成功した。ナノテクノロジー(超微細技術)を駆使し、培養したシート状の組織を傷めないようにする技術を使って実現した。一〜三年後の臨床応用を目指す。
 開発したのは女子医大の岡野光夫教授と医科歯科大の石川烈教授ら。
 歯周病が進行すると、歯と骨をつなぐ役目を果たす組織「歯根膜」が炎症を起こしたり、破壊されたりする。研究グループは培養皿の表面を、厚さ二十ナノ(ナノは十億分の一)メートルの薄膜で均一に覆い、歯根膜の組織を培養した。培養後に温度を下げると、コラーゲンなど細胞同士をつなぐ分子を傷めないままシート状の組織になる。
 手術で歯根膜を取り除き、歯周病を再現したラットの歯の周りにシート状の培養細胞を移植した。約四週間で歯根膜が再生し、健康な状態の歯に戻ったという。
 歯周病の治療は、歯茎を切り開いて洗浄する一時的な対症療法がほとんどで、効果が持続するのは数カ月程度になる。歯周病が悪化する前に今回の歯根膜歯を再生する治療を受ければ、十年以上効果が持続する可能性もある。