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取材記事

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婦人公論(2007年3月22日)

健康生活のすすめ

口内ケアで脳も元気
最新の研究によると、歯の健康と脳の働きに、密接な関係があることがわかってきました。

●歯を失わない口内ケア
「誰でもいずれ年をとれば歯が抜けて入れ歯になるもの」
そんなふうに考えてはいませんか?
私たちが歯を失う一番の原因となるのが「歯周病」。
この歯周病、近頃では心臓発作や脳卒中、糖尿病など、さまざまな病気との関連性が指摘されるよになり、さらに注目を集めています。

「歯周病が進むと、いずれは歯を失うことに。しかし『抜けたら入れ歯や差し歯にすればいい』というものではない。生涯“自分の歯”で噛む、ということが、実は私たちの健康にとって大きな意味を持っているのです」と語るのは、国際ビル歯科の相楽俊男院長。

最近の研究で、高齢者でも残っている歯が少ない人ほど大脳の働きに衰えが出やすいということがわかってきました。
相楽院長によると、失った歯の数が多い人ほど、大脳の容積や、記憶をつかさどる「海馬」付近の神経繊維が減少しているという研究データがあるそうです。

「歯の神経や顎の骨を通る神経は大脳へとつながっています。重要なことは、歯の神経や歯そのものを抜くと、使わない歯の神経だけでなく、海馬を通っている、記憶・思考・情動や運動のコントロールに関わる大切な他の神経も、巻き添えで消えてしまうことです」(相楽院長)

“噛む”ことで脳は刺激されますが、噛むために必要な歯がなくなると、その周辺の神経も失われ、脳への刺激がなくなってしまいます。実際に、歯を失っている人の脳をMRIやCTスキャンで撮ってみると、認知症患者の脳と同じ部分に“影”ができていることがあるそう。
この影と認知症にどのような関連性があるかは、今後の研究が待たれるところです。

「脳がうまく機能しなかったら、健康的な日常生活を送れなくなるのは当然のこと。認知症と歯の健康の関連性に関する研究はすでに始まっており、今から5〜10年でかなり進むと考えられています」と相楽院長は語ります。
相楽院長によれば「歯を失うのは加齢のせいではない」とのこと。

歯周病予防をはじめ、口内ケアの正しい知識を持てば、「一生自分の歯で噛むこと」は不可能ではなく、実績も上がっているそうです。
「もちろん、定期的に歯科医へ行って、歯周病のチェックをすることも大事ですが、治療を受ける際に『一生歯を残したい』という意志をきちんと伝えましょう。治療を医師任せにするのではなく、できるだけ歯を(1)削らない(2)神経を抜かない、という方向で患者の治療意思に応えてくれる歯科医院を探すことが大切です」(相楽院長)

歯の健康を保つことが体全体の健康と若さにつながるとわかれば、治療や予防に対するモチベーションも上がるはず。日々のブラッシング指導や歯周病の予防、治療まで、いろいろと相談にのってくれる歯科医院との出会いが、「一生自分の歯で噛む」ための秘訣だといえるかもしれません。
「一度、痛くないときに歯科医へ相談に行きましょう」(相楽院長)