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成人の約8割がかかっている感染症 20代でも悪化すると歯が抜けてしまう
歯を磨くときに血が出たり、歯を押すとぐらつくように感じる人はいませんか? それは歯周病が進行中。ほうっておいてはいけません。
「歯周病とは、歯の根を支えている骨が溶けて最後には抜けてしまう病気です。原因は 歯周病菌の感染で、人から人へ、歯から歯へと感染します。
食べかすがたまって歯周病になるわけではなく、食べかすが感染症を助長するのです。」
と話すのは、国際ビル歯科医院長の相良俊男先生。
自覚症状がなくても歯の周りには歯周病菌がいっぱい
以前、歯周病は歯槽膿漏と呼ばれ、高齢者の病気のように言われていました。 しかし実際は10代や20代でも、歯周病が悪化して歯が抜けてしまうことがあります。今や成人の8割は 歯周病の持ち主とみられています。
また、昔は一度かかったら治らないように思われていましたが、そも間違い。正しい治療やケアをすれば、 歯が抜ける心配はいりません。
「やっかいなのは、歯周病はほとんど自覚症状がないということです。血がでるのは比較的早い段階で、 歯茎がはれたり、うずいたり、歯に食べ物がはさまるときには、じつはかなり悪化しているのです。
1ミリ立方くらいの歯垢の中に1億以上のバイ菌(細菌)がいます。それが菌の周りにべったりと ついているのですが、口の中がぬるぬるしている状態があたりまえだと思って、多くの人が気がつきません。 歯周病の治療は、なんの自覚症状もないときから始めることが大切なのです」
健康的な生活で免疫力を高め食事はよくかんで
歯周病の治療は歯周病に詳しい歯科で受診しましょう。
歯周病を根本的に治すには 歯周病菌をできるだけ取り除くしかありません。とはいえ歯周病菌は一度きれいにしてもまたすぐに、 増殖します。そのため、通常は月1回の通院から始めて、普通は3ヶ月に一度、安全な人は 半年に一度。それを一生くり返し、専門家と二人三脚でケアしていくことが必要です。
また、歯周病の治療は歯石を取る事から始まる、と考えている人が多いようですが、 そうではありません。歯石がつかないようにと、歯やはぐきが傷付く程強く磨くのも逆効果。
「歯周病の治療は、次のように進めて行きます。(1)歯周病に関する正しい知識をしってもらいます。 (2)検査を重ねて、診断を下し、治療計画を立てます。(3)セルフケアをできるように歯磨きの 実習をします。毎日、正しい歯磨きをすることで、歯周ポケットの入り口の歯垢(バイ菌) を減らす事が治療の第一歩になります。(4)専門的クリーニングでバイ菌をさらに減らします。このときに歯石を 取ります。これらの結果を検査して、計画を立て直し、またバイ菌を減らしていきます。この繰り返しで、 歯周病は治って行きます」
歯周病は感染症なので、日常生活でのケアとしては、体の抵抗力・免疫力を 高めるように食べ、適度な運動をし、ストレスをためないこと。喫煙は歯周病の原因のひとつです。
それから、とても大切なのがよくかんで食べる事。唾液は細胞の若さを保つ成分をたくさん含み、 発ガン物質やさまざまなバイ菌を退治します。よくかんで食べる人とあまりかまない人とでは、 発ガン率が数十倍違うといわれています。
こうした治療やケアの効果は、年をとったあとで歯が1本も抜けていないと気付いてはじめてありがたみが わかるもの。今すぐに結果がでるわけではないのです。だからといって、まだ先の話と思わないで ください。歯周病対策を早速今からはじめましょう。

1.歯周病について正しい知識をもつ
まず、歯周病についてどう予防・治療していくかについて関心をもち、正しく知ることです。歯の磨き方などについて誤った情報も数多く流れており、自己流は禁物。磨き残しが最低でも20%以下になるように歯科できちんと指導を受けて。

2.歯を大切にするための目的意識をもつ
ばくぜんと「歯周病になりたくない」と思うだけでなく、なぜ歯周病になりたくないのかを考えて。若く美しい口もとでいたい、口臭で悩みたくなく、一生自分の歯で食事がしたいといったモチベーションが高ければ、積極的にケアもできます。

3.体の抵抗力を高め食事はよくかんで
歯周病は感染症。抵抗力が弱いと、どんどん歯周病が進みます。健康的な食事や生活を心がけ、抵抗力をつけてください。また、唾液はさまざまな有害物質を退治する自然の力をもっています。よくかんで食べ、唾液を十分に出しましょう。

歯周病Q&A
Q.歯周病になると、歯以外にどのような影響が出ますか?
A.たとえば、歯がゆるむと咀嚼力が落ちて、将来的にボケてしまう確率が高いとされています。また、口臭が強まり、ひどくなると社会生活に支障をきたしかねません。ほかにも、骨粗そう症になりやすい、男女を問わず動脈硬化や高血圧になりやすい、などたくさん悪影響があります。女性の場合は、出産時の異常(早産、流産など)が歯周病でない人の7倍の確率になることも知っておいてください。このように歯周病は歯だけの問題ではないのです。