歯科人間ドックを受ける 文・佐藤直子さん(テニスプレーヤー)
(通販生活 2003夏号より)


■正しい方法で完璧に歯を磨くと、8分もかかる!
歯ブラシは、縦に動かすか? 横に動かすか?
私は歯と歯の隙間にそって、縦に動かすやり方を学校で習った。ところが、最近のテレビコマーシャルを見ていると、歯ブラシをに横に動かしているではないか! ビックリした。そして迷った。ときどき横にしてみたり、縦にしてみたりしていた。
そして今回の「歯科人間ドック」!やっと長年悩み続けた迷いが解決された。しかし「歯科人間ドック」なんて、聞いたことがなかった。虫歯、歯周病、口臭、噛み合わせ、唾液、白い歯度……などのチェックをやってくれるという。
口の健康は意外や意外、体のいろいろなことに関係して来る。頭痛、肩こり、腰痛、自律神経失調症、糖尿病、痴呆、栄養障害、骨租しょう症……、ほかにもまだまだある。
スポーツ選手にとっては、歯の噛み合わせは重要だ。体のバランスや力の発揮に関係してくると、だいぶ前から言われ始めた。カール・ルイスが歯の矯正をして、記録を伸ばしたとかいう噂が、あっという間に世界に広まった。私も歯の噛み合わせごときで損をしてはせっかくの練習が台無しだと、歯の矯正をした。
今までの歯の検査は削るべき歯を見つけることが目的だった。この歯科人間ドックは、歯を削らずに健康に過ごすための健診なのだ。
歯磨きが趣味の私には、こんなに磨いていても虫歯があるかどうかと、口臭もエチケットとして心配だった。
その日は朝食を食べず、歯も磨かずに「健口センター」へ行った。
心配していた口臭は合格。やや虫歯が2本。そして、歯周病にはなっていない自信がけっこうあったのに、気をつけたほうが良いという結果だった。
中年になって、歯で一番気をつけなくてはいけないのが歯周病だそうだ。歯と歯茎の間にある隙間に歯垢が溜まり、その溝がどんどん深くなって行ってしまう。正常は3ミリぐらいの溝だが、私は数箇所4ミリがあった。
歯の磨き方は歯ブラシを鉛筆のように持ち、歯ブラシのかかとと呼ばれる部分を歯と歯茎の間に45度の角度で入れて、20回軽く動かす。そしてまた次の歯に移動する。しかしこれでいくと、歯磨きに8分ぐらいかかってしまう。でも、80歳まで歯を全部残すためには必要なことらしい。歯は健康の源だ。100歳までテニスをしているのが目標の私としては、絶対歯を守らなくてはならない。
テニスの練習のつもりで歯磨きに精を出そうと、新たな決意を誓った。
【プロからのアドバイス】
■80歳で歯を全部残す〈8028(ハチゼロニハチ)〉を目指して
国際ビル歯科・健口センター
相良俊男先生
「歯科人間ドック」は、歯や歯茎が痛くなる前に原因を見つけて、一生削らないことを目的とした〈口の健康診断〉です。1999年に歯科人間ドック学会による登録制度がスタートし、現在は全国で80施設以上が実施しています。
ドックでは、歯・顎骨・顎関節のX線検査や、口臭・唾液検査、顕微鏡による虫歯菌・歯周病菌の有無を調べる検査、歯並びと噛み合わせの検査などを徹底して行います。歯に関する病気だけでなく、口腔内症状による癌や腫瘍などの早期発見を目指します。
ふだんお使いになっている歯ブラシをご持参いただいて、歯磨き練習もします。「念入りにやってます」という方でも、磨き残しは意外に多いものです。正しい歯磨き方法を時間をかけて指導します。
虫歯や歯周病の初期は自覚症状がないので、なかなか自分では気がつきません。生涯自分の歯を残すことはとても大変ですが、早期の治療と予防で普通は可能です。定期的に検査を受けて、ぜひ一生ご自分の歯で噛める健康な生活を送ってください。